どんな症状?
頸、肩、腕から手指に及ぶ疼痛、麻痺、循環障害(冷え)など神経や血管の症状を訴えるものを頸肩腕症候群と呼びます。
一側の手指、ことに指先のしびれ感、腕の痛みに始まり、指の巧緻(こうち)運動障害(はしが持てない、ボタンのかけはずしができない)、手指の小さな筋の萎縮などをきたし、症状が反対側の指や腕に及び下肢のほうに症状が及ぶこともあります。
これらの症状はいろいろな原因によって起こってきます。頸椎およびその周辺の軟部組織の老化や、一定の姿勢で長時間作業するような職業の人に見られるような筋の疲労、また心理的精神的なものが影響として考えられます。このような原因に加えて姿勢の悪さが大きく関係しているといわれています。
広い意味では、原因となる疾患として
①頸部椎間板ヘルニア
②頸部変形性脊椎症
③後縦靭帯骨化症
④黄色靭帯骨化症・肥厚症
⑤胸郭出口症候群
なども含め、これらのように原因が分かっておらず検査でも引っかからなくて、病態も分かっていないものも頸肩腕症候群と呼びます。
鍼と超音波の併用療法
-頸肩腕症候群に対する効果-
昭和44年4月1日より昭和47年3月1日までの3年間に東洋医学研究所®に来院された患者の中の1336例について、黒野所長が鍼と超音波の併用療法による各種疼痛疾患に対する効果などを詳細に研究し、これを症病別に集計しました。
223名中、全治した方が192名、症状が軽減した方が20名。
212名の方に対して効果が見られ、95.1%の改善率でありました。
以上のことから、上記のような頸肩腕症候群に対する鍼治療の効果が実証されています。さらに、東洋医学研究所®では上記を参考に30年間にわたり神経痛に対する鍼治療を行い高い成果を上げています。
是非、副作用のない鍼治療を試してみて下さい。
頚肩腕症候群予防のワンポイントアドバイス
頚肩腕症候群を予防するためには、良い姿勢を保つこと、長時間同じ姿勢をとり続けないこと、適度な運動をすること、ストレスを減らすこと、冷やさないことなどが重要であると考えられています。
良い姿勢を保つ
立っているときや、パソコン作業をしているときは、知らないうちに猫背になって、あごを突き出していることがあります。このような姿勢は、頚や肩に負担が集中して疲労しやすいので、時々自分の姿勢をチェックして背筋を伸ばし、軽くあごを引いた姿勢をとりましょう。
長時間同じ姿勢をとり続けない
いくら良い姿勢でも、長時間同じ姿勢を続けていれば、筋肉が疲労して頚や肩など痛みがでてきます。座って作業をしているときは、30分~1時間に1回は休憩をとって、背伸びをする、立ち上がる、周囲を歩くなどを行って血流を良くしましょう。
適度な運動
ストレッチは仕事の休憩時間など、ちょっとした時間に行い頚肩腕症候群の予防・解消に役立ててください。ポイントは、勢いをつけず、ゆっくりと行うことです。また、無理をせず、自分に合ったペースで、毎日少しずつ行うことが重要です。痛みが出たらすぐに中止してください。
頚のストレッチの例
①頚を左右交互にゆっくりと倒していきます。
②首をゆっくり前に倒します。
③首をゆっくり回しましょう。
肩のストレッチの例
①腕を前に伸ばします。伸ばした腕を反対の腕で胸の方に引きつけます。
②腕を上へ上げます。片方の手で肘をつかみます。つかんだ手で顔のほうに引き寄せます。
③両方の腕を前に伸ばします。そのまま肩甲骨を離すように腕を伸ばします。
東洋医学研究所®グループの井島鍼灸院(岐阜市)では、上記のような長年にわたる臨床研究を根拠に頚肩腕症候群に対する鍼治療をさせて頂いております。
また、その患者の状態に合わせたストレスや冷えを防ぐワンポイントアドバイスもさせて頂いております。
頚や肩の状態は変わらないとあきらめないで、もっと快適に仕事ができ、日常生活を送れるように、是非、鍼治療を受けられることをお勧め致します。
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